要約:間欠性跛行(血管性)患者にポリコサノールを摂取させたところ、患者の歩行距離と足首/相迫収縮期血圧指数(ABI)が改善した。
抗血小板薬は間欠破行患者の歩行距離を改善した。ポリコサノールが血小板凝集を抑制するので、これらの間欠破行患者の機能指標に対するポリコサノールの効果を評価したランダム抽出の二重盲検研究がいくつかある。
ポリコサノールを1日10および20mg、10週から6ヶ月まで投与した研究結果、初期破綻距離(ICD)と絶対破行距離(ACD)を1日20mgの用量では有意に(50%以上)、そして1日10mgの用量では、やや(25%以上、50%未満)増加させた。これらの効果は長期治療の後にも持続していて改善もされていた。
さらに、治療は下肢症状を改善し、いくつかの研究では、末梢血管のアテローム性動脈硬化症の最良のマーカーである足首/上肢収縮期血圧指数(ABI)を増加させた。
ポリコサノール1日10mgとロバスタイン1日20mgを20週間投与した研究結果、LDLコレステロールと総コレステロールが低下した。また、ポリコサノールは患者の歩行距離と足首/相迫収縮期血圧指数(ABI)を改善しただけでなく、一部の生活の質の尺度(健康認知、毎日の活動に対する病気の衝撃、生活の質の全体評価)も改善した。したがって、ポリコサノールのコレステロール低下作用が、足首/上迫収縮期血圧指数(ABI)を改善するのを助けることができ、ポリコサノールの多面発現効果が歩行距離の増加に寄与したものと見られる。
監修:ナグモクリニック東京院 女性更年期外来担当医師 斎藤 糧三 医師
2013年よりナグモクリニック東京院で栄養外来と女性更年期外来を担当している。
Reference
• Castano G, Arruzazabala ML, Fernandez L et al: Effects of combination treatment with policosanol and Omega fatty acids on platelet aggregation: a randomised, double blind clinical study. Curr Ther Res Clin &Exptl 2006, 62: 174 – 192
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24678094/
https://cyberleninka.org/article/n/469814
• Jacoby D, Mohler ER. Drug treatment of intermittent claudication. Drugs. 2004; 64: 1657-1670.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15257627/
• Castano G, Mas R, Fernandez L et al: A double-blind placebo-controlled study of the effects of policosanol in patients with intermittent claudication. Angiology 1998, 50: 123-130
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/10063942/
• Castano G, Mas R, Fernandez L et al: A long-term study of policosanol in the treatment of Intermittent Claudication. Angiology 2001, 52: 115-125
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11228084/